霧積温泉
金湯(きんとう)館
以前から行きたかった霧積温泉。温泉好き意外には森村誠一の小説「人間の証明」で使われた西條八十の詩、「母さん、僕のあの帽子どうしたでせうね
ええ、夏、碓氷峠から霧積へ行くみちで 渓谷へ落としたあの麦藁帽ですよ…」の方が通りやすいかも知れませんね。 今は失われてしまった信越本線の碓氷峠越え。以前は列車の前後に機関車が連結されて後押しする難所でしたが、長野新幹線が開通したことで廃止になってしまいました。国道18号線の旧道から霧積温泉へ入っていくのですが、そのすぐ横にその廃線跡が残っています。廃線になってもう10年近く経つにもかかわらずレールと共に架線も残り、今にも列車が走ってきそうな錯覚を受けます。聞けば今は観光用のトロッコ列車が走っているらしいです。 そんな道を走ってしばらくすると山道に入ります。霧積温泉に今回泊まった金湯館ときりづみ館に2軒の宿があります。元々は金湯館が発祥の湯だそうで、きりづみ館は金湯館から1kmほど下流に位置します。金湯館から先はすれ違いのできない林道を走ることになります。車高の低い車や林道が通れない時はきりづみ館に車を置いて歩いて行くことになりますが、たまにはハイキング気分で歩くのもいいかもしれません。ちなみに金湯館には駐車場はありません。ちょっと広がった林道に車を置くことになります。 |
林道を走って金湯館のすぐそばまで行っても宿の目の前まではたどり着けません。ちょっと坂道を下っていくと西條八十の詩のような風景が広がります。宿の前には電気が来るまで使用していたという自家発電用の水車が今も残ります。フロントと言うよりも帳場と言った方がふさわしい宿は明治時代に建てられたという旧館。宿の中はクラシカルで廊下と部屋は障子で仕切られているだけです。こんなロケーションに慣れていない人には泊まるの抵抗あるかも知れませんね。そういった方は旧館の奥には鉄筋造りの新館もあるので、そちらを利用した方がいいかもしれません。 |
浴室には7〜8人が浸かればいっぱいになってしまう小さな湯船が1つのみとシンプルな造り。そこに無色透明な湯がかけ流しになっています。ぬるめの湯は気持ちよく、いつまでも浸かっていたくなる心地よさ。しかも浸かっていると泡がついてきてモワッとした感触になります。夏に浸かるとわらに気持ちよさそうでした。 |
食事は部屋に運ばれてきます。食膳に載せられたものは、山菜の天麩羅や鮎の塩焼き、こんにゃくの刺身など山の宿らしいものが並びます。豪華ではありませんが、どれもおいしく、特に天麩羅がおいしかったです。 |
泉 質 | カルシウム−硫酸塩泉 |
泉 温 | 39度 |
風呂の種類 | 内湯 |
設備等 | 駐車場 |
所在地 | 群馬県安中市松井田町坂本1928 |
電 話 | 027−395−3851 |
交 通 | 上信越自動車道 松井田妙義I.C.から 7km、車15分 |
営業時間 (日帰り入浴) |
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料 金 | 入浴¥600 宿泊¥9500〜 (08.10) |